【読書感想】 『わがドラッカー流経営論』~柳井正~

NHK知る楽 仕事学のすすめ 2009年6-7月


ポイント集↓


・客観的な目で企業や組織を見続け、そこから経営とは何かを「発見」した人
・複雑な問題の本質をつかみ、誰が読んでも理解できる言葉で表現されている。
・絶対に間違えてはいけないことをやさしい言葉で指摘してくれる、まるで親戚の伯父さんの言葉


<顧客を創造せよ>

・なかでも企業経営の本質をついた言葉だとぼくが感じたのは「企業の目的として有効な定義は1つしかない。すなわち顧客の創造である」(『現代の経営』)という一文です。
・そんなふうに事業を通じて社会や人に貢献するからこそ、企業は存続を許されている
・利益を追求するだけで、お客様のほうを向いていない企業は、いつかは淘汰され衰退していく
・(ユニクロが)価格を安く設定しているのは、「良い商品を作ってあらゆる人たちに買っていただきたい」ための手段にすぎない
・リスクを持っていることは、自分でリスクをコントロールできるということでもある。 (SPAモデルで在庫を抱えるリスクもあるが、思い切ったディスカウントも可)
・本来我々がターゲットにするべきは、まだお店に足を運んでいただいていないお客様なんです。
・今考えると、ヒートテックとフリースのヒットに共通しているのは、どちらもお客様の潜在的な需要をキャッチし、さらにそこに低価格や豊富なカラー、機能性といった付加価値をプラスしたという点でしょうね。
・お客様の求める付加価値というのは、商品や用途によっても変化するんです。そこをきちんと見極めないといけないってことなんですよ。
・その店や企業が、何をやっているか、何をうっているのかをきちんとお客さまに伝えなくては何も始まらないんです。
・一方的に「伝える」のではなく、結果的にきちんと「伝わる」ものを作ろう
・でも、失敗もたくさんあったけど、それが無駄だったとは少しも思っていません。
・それならば弱い部分は切り捨てて、自分たちの強い部分を活かした経営をしたほうがよっぽどいい。


<人間が幸せであるために>

・今思い返すとと父は偉大でした。(全部まかされたこと)
・はっきり思い出せないが、ドラッカーの著書を改めて読んだのは、その頃だった。
 (紳士服店とカジュアルのVANショップの経営で失敗しても、会社の通帳+実印をまかされたとき)
・それ以前にドラッカーを読んだときと比べると、ずいぶん印象がちがいましたね。
・それでもう一度「経営の原点に立ち返るべきだ」と考えたぼくは、ドラッカーをいちから読み返してみることにしたんですよ。
・ドラッカーの著書を、ビジネス書や経営の教科書ととららえている人も多いようですが、彼の書いたものは単なる経営書ではない。
・人間が幸せであるためには社会の発展が必要で、その役割を担っているのは国や政治ではなく「企業」だと考えたんです。
・つまり彼の理論は普遍的なんですよ。国境も時代も民族もすべて超越し、人間や社会の根源をしっかりと見据えている。
・普通の学者ならば、わざと小難しい言葉を使って書くところを、彼の場合は誰にでも分かる平易な言葉だけで語りかけてくれる。
・「ドラッカーはこんなふうに言っているけど、自分にとってそれはどうなのか?」と問いかけながら読み、自分の頭で考え、行動することが大切なんです。
・今の若い世代は、経営者も含めて退化し、理想や未来を失っているように僕には見える。
・本来ならばどんどんいろんな国にでていって、いろんなことをやれえると思わなきゃいけない。
・うちの社員だけでなく、日本の若者たちすべてがドラッカーの著書を読んで、企業や社会の本質を理解してくれれば、もっといい社会が誕生するのではないか---そんなふうに僕は思っているんですよ。


<主役は「知識労働者」>

・小売業ならば「社員全員が個人商店主であるという意識を持て」ということになります。
・どうすればお客様が喜び、モノが売れるのかを自分なりに考え工夫する姿勢が大切
・でもそのためには天頂には本当のプロになってもらわなければいけない。
・つまり松下幸之助氏の「全員経営」と、ドラッカーの「知識労働者たれ」という言葉は、まったく同じことを意味しているわけです。
・自ら創意工夫する機会を労働者に与えれば、彼ら自身のやりがい、生きがいを創出することにもなる。
・目的は一緒であるというのが大前提にあって、はじめて企業と個人は平等な関係になれるんです。
・その組織・企業がいったい何を実現するためにこの世に存在しているのか、そこの原点こそが重要なのであって、それがなければ存在している意味さえない
・自分の時間を管理するだけでなく、上司ならば部下の時間をもっと有効に使うことを考えるべきです。
・最初は難病かかっても構わないか、全力で走ろうという意志だけは持って欲しい。
・できなかったことを、できるようにするためには、もっと自分に期待することが大切なんです。


<企業は社会の道具だ>

・ぼくの中には、ファーストリテイリングをもっと「良い企業」にして、よい人材、優秀な知識労働者を集めたいという気持ちがあるんです。
・(障害者を)雇用することが企業にとってプラスにはたらくことが分かってきた。
・店のスタッフに一人加えることで、他の従業員の仕事に対する意識が変わってきた。その気持ちが従業員同士、さらにお客様に対しても向けられるようになり、結局は売上アップにもつながったということがあるんです。
・(中国など工場の労働環境を)モニタリングの結果、問題点が報告されれば、その解決先も含めて公表する
・商品を作る人と、商品を買う人の両方を幸せにすることが、わが社の理念
・(世界中でつくり、世界で売る)それは日本企業という意識を捨て去るということでもある。
・日本人が幸せになればそれでいいじゃないか、とうのではなく、世界中の人を幸せにする企業を考えるべきなんです。
・ドラッカーのように、何でも自分の目で見て理解し、吸収してやろうという意識をもったほうがいい。
・国に頼るよりもまずは自分が動いてみる
・(派遣社員を正社員として採用したことについて)今まで何年も働いてきた中で培ってきた経験や知識が無駄になってしまいますからね。
・1つの仕事を少なくとも10年は続けて、自分なりに知識や技術を磨く必要がある
・ドラッカーの経営論も結局は根っこをたどれば「どうすれば人間は幸せになれるのか、どうすればよい会社が誕生するのか」という命題にたどり着く


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