【読書感想】 それでも、日本人は「戦争」を選んだ ~加藤陽子・著~

栄光学園の中学1年生から高校2年生までを対象とした生徒を、東大・文学部の加藤陽子教授が、日本が経験した戦争のそれぞれを1つのテーマとして授業をおこなった。その内容を本に書き下ろしたもの。

加藤先生の進行は、ビジネススクールによくある受講生と講師との間での2Wayコミュニケーションのスタイルをとっている。色々な局面で受講生に考えることを求め、発言を促すもの。加藤先生の進行のうまさもさることながら、栄光学園の生徒の受け答えにも目を見張るものがあった。ライブ感がうまく表現されており、読み応えのある本だった。

先入観を抜きにして、徹底的に『史料』にもとづいた状況証拠から、時の為政者らの判断や民意を考察していく内容だった。

この本から読み取れる加藤先生のメッセージは、「日本は一環して、自国の安全保障のために世界と向き合ってきた」ということだろう。

司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでいたので、日清戦争、日露戦争の頃のイメージが自分の中でも作り上げられてしまっていたが、民族感情も感傷も抜きで見てみると、新しい視点で歴史認識を持つことができる。


■ 日清戦争

・戦争の面だけでみるた「中国・弱い-日本・強い」という構図の誤解
  → 東アジアの主導権あらそいの一側面が「戦争」だった

・西欧列強の帝国主義から見たら、植民地化にはコストがかかる。
 イギリスは、日本を植民地化するとロシアとことを構えなければならない。
 商法/民法がきちんと整えさえすれば、貿易によってちゃんと利益を確保
 できる。

・西欧列強としては、肩入れするなら「弱腰」の中国でなく「日本」という
 判断。(日本と中国を戦わせておけば良い)

・中国の進化(朝貢体制)に対して、フランス(ベトナム)、日本(朝鮮)、
 ロシア(イリ)での紛争に、軍事的に対処してきた。
 → 西欧列強が中国の実力を認めはじめた

・日本は朝鮮半島が安全保障上、中国の支配下にある状態を望まなかった。
 大国「清」に勝利することで、まずアジアからの独立を勝ち取った。


<各章のポイントを整理…予定>


■ 日露戦争

・3国干渉で、フランス、ロシア、ドイツから三東半島を中国に返還させられた。

・北東3省など満州はロシアの要求を飲んででも、安全保障上、朝鮮半島を
 「中立」状態にしたかった。

・ロシアとの戦争は最後まで避けたかった。

・日英同盟により

・世界からの独立を勝ち取った。

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